素材の特性
今回は素材の特性についてのお話です。
全ての分野において素材の特性は知っていて損はないものです。
ですが知っていることが逆効果になることも非常に多いです。
例としては「ヘリンボーンは張りがあるけどやわらかい」「サテン・バックサテンは肌触りがやわらかい」「デニムは丈夫で変化するから楽しい」「チノはプレーンで色もいい」など。
勿論感じている感覚は間違いではありません。
しかし、ヘリンボーンだから張りとやわらかさが両立しているかと言うと全てがそうではありません。
サテン・バックサテンだから全て肌当たりがやわらかいかと言うとこれもまたそうではありません。
デニムだから全て丈夫で変化がすぐ楽しめるかというとそうではありません。
チノだから全てディテールがプレーンで色もいいかというとそうではありません。
私が特にナイジェルケーボンを好む理由の大きな一つが
「相反する特性を持ち合わせている」
ということです。
しばらく使っていると通常のヘリンボーン・サテン・バックサテン・デニム・チノでは起こらない変化や特性が現れたりします。
それは「すべての条件が合わさって不思議な特性」が完成します。
例えば麻(リネン)の特性は
・水分を吸うと強くなる
・型崩れがしにくい
・一年を通して自宅室内の湿度変化に常時対応する
・エイジングが非常に楽しめる
・着用したときに生地の重さでシルエットが美しい
などが一般的な特徴です。
お持ちのものでこの特徴に該当しないようであれば糸の品質や織り方のバランスが合っていないものであると言えます。
ナイジェルケーボンアイテムはとても不思議で上記の特性を持っているのは最低条件でさらに「他の素材でしかできないこと」や「他の織り方でしかできないこと」を普通にやってしまっています。
これは「通常ありえないこと」で麻なのにコットンの特性を持っていたりコットンなのに麻の特性を持っていたりします。
「特別なアイテム」とか「特注(フルオーダー)」でもできないことを一般の方が購入できる素晴らしいプロダクトになっています。
また車の例えで申し訳ありませんが
「フェラーリなど(スーパーカー)」と言われるものを常時販売している感覚です。
ソックス1足でも(スーパーカー)なわけでそれがこの価格で買えたらどうでしょう。。。
自分で動かせるトミカみたいな感じかもしれません。
軽のレンタカー8時間借りても7,500円くらいだと思うのでナイジェルさんコスパ良すぎですね(笑)
良いもの(感性を磨いてくれる)であることは間違いないので是非たくさんのアイテムを取り入れていただけると私も嬉しく思います。
2025-04-17 17:55